2008年11月05日

論点を分けて考える問題の例解。

前記事の回答にあたります。したがって、前の記事をお読みいただくことをお勧めいたします。

これはあくまで私個人の解答なので、絶対ではありません。論点を分けるということの練習にしていただければ幸いです。


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まず、今回の問題はおおまかに3つの論点に分けることができる。
1つ目は「空幕長として表明してよい意見であったか」ということ。
2つ目は「日本は侵略国家であったか」ということ。
3つ目は「この懸賞論文に応募してもよかったのか」ということ。

2つ目に関しては歴史認識の問題も絡み合い、今この場で安易に正解の出せるものではない。また、話題を取り上げたマスコミのみならず、研究家の間でさえ明確な回答が未だに分裂している以上「あった・なかった」の論議を今回の一件に含めるのは難しい。よって、この論点については問題とし辛く、問題とすべきではないと考えられる。

3つ目は公人・私人としての立場からいって「ある程度高額賞金のかかった懸賞に応募してもよいのか、そして賞金を得てもよいのか」というところが問題になる(その意見が正しいかどうかは1つ目と2つ目に含まれるのでこの論点には含まない)。
詳細は調べきれなかったが、朝日新聞によれば「自衛隊員が職務に関する論文発表や講演をする場合、事前に上司に書面で知らせておく必要がある」という。今回は官房長のみに、しかも口頭で伝えていたのみであったということから、問題ではあろう。しかしこれ以上の内容は自衛隊における規定で処分される内容であり、応募における諸影響を政府がどれだけ管理できるのかという問題に帰結できる。したがって問題は問題ではあるが、さして重要とまでは言えない。

となると、もっとも重要な論点は「空幕長として表明してよい意見であったか」ということに絞られる。
正しいかどうかではなく「現状の国家情勢においてこの意見を出すことがどう影響するか」を考慮すれば、安易に提示していいとは考えづらい。現に(マスコミの過熱報道のあるなしはともかく)中・韓の反応はあまり良いものではなかった。幸い国際協調をアピールしている中での出来事だったためにそこまでの大事にはならなかったが、時期が時期ならそれこそ拉致問題などにも影響しかねない内容ではあった。
個人的な是非はともかく、空幕長という立場にいる人間が意見するにはあまりにも影響の大きすぎる問題である。どれだけ本音を持っていても「あえて発言しない」という選択を選べなかったことは、大いなる失点であろう。

以上の点から、今回最も重要視されるべき問題は「空幕長として表明してよい意見であったか」ということであるといえる。
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以上が私の考えです。疑問・質問受け付けておりますので、お暇な方はどんどんおかしなところを追求してください。私が泣かない程度に。
皆さんのご意見ありましたら、こっそりメッセージでもオープンにコメントでもお気軽にどうぞ。
posted by きのした@なぎさ at 17:35| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 思想・論争・時事問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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